文化財被害 米在住の男に逮捕状 返納命令要請も
男は現在、海外にいるうえ、日本に戻る予定は確認されていないため、警察が、男のパスポートの返納命令を外務省に要請することを検討していることが捜査関係者への取材で分かりました。警察は、男が日本に戻った段階で事情を聴き、逮捕する方針です。
警察は、全国で確認されているほかの被害との関連についても調べることにしています。
警察庁によりますと、油のような液体による文化財などの被害は、先月29日の時点で16の都府県の48の寺や神社に広がっています。
奈良県が最も多く、東大寺や唐招提寺など19の寺や神社で、国宝や重要文化財などに油のような液体がかけられる被害が相次いでいます。
京都府では世界遺産の東寺や八坂神社など5か所、山形県でも出羽三山神社にある国宝の五重塔など5か所で被害が起きています。
また、千葉県では香取神宮や成田山新勝寺など3か所、東京都と兵庫県ではそれぞれ2か所で被害が出ています。
このほか、▽新潟、▽群馬、▽茨城、▽神奈川、▽静岡、▽福井、▽滋賀、▽和歌山、▽香川、▽大分で、それぞれ1か所ずつ被害が確認されています。
これまでの捜査で、被害を受けた奈良県や千葉県、それに京都府の寺の防犯カメラに特徴の似た不審な人物が映っていて、各地の警察が文化財保護法違反や器物損壊などの疑いで捜査しています。
文化財などに油のような液体がかけられる被害は16の都府県の48の寺や神社に広がり、このうち、千葉県の香取神宮と成田山新勝寺、茨城県の鹿島神宮では、ことし3月下旬、いずれも外見がよく似た男がそれぞれの防犯カメラに写っていたことが捜査関係者への取材で分かっています。
警察は、映像の分析や足取り捜査を進めた結果、千葉県の香取神宮の防犯カメラに液体をまくようなしぐさが写っていた男が、アメリカ在住の宗教団体の関係者で52歳の日本人の男である疑いが強まったとして、建造物損壊の疑いで逮捕状を取りました。
文化財などに油のような液体がかけられる被害は、奈良県や京都府など16の都府県の48の寺や神社に広がり、各地の警察が文化財保護法違反などの疑いで捜査しています。
Original Source: http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150601/k10010099221000.html
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